せっけん + 酸 = 油 + 塩 ??
webページでとんでもない記述を見つけましたので、紹介します。
その1
石けんを飲んだ場合を想定して実験をしてみます。
今、ビーカーに石けん液を入れました。透明の液体ですが、そこにお酢を入れます。
胃の中に胃酸がありますが、その酸と出合うとどう変化するのかを見るためです。ビーカーのなかにお酢を入れ、かき混ぜます。すると真っ白く濁ります。
そしてだんだんと上の方にベトベトした白い固まりが浮いてきます。それは石けんの原料であるパーム油あるいはヤシ油(アブラヤシやヤシの実から採った油)です。
その2
石けんとは
動植物油脂とアルカリ成分(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム)で中和された脂肪酸エステルの総称が「石けん」です。
このブログをご覧の賢明な皆さんはどこがとんでもないかおわかりですね?
その1の中では、白い塊というのは油なんかじゃなく
油の構成成分の脂肪酸です。
油は常温で液体ですし、反応からしても決して油ではありません。
その2では中和ではなくケン化ですよね。
また、脂肪酸エステルではなく脂肪酸NaまたはKです。
このようなとんでもない間違い(間違いで済めばいいですが)を
しているサイト(サイト管理者)がせっけんあるいは合成洗剤について
充分な知識があるとは思えません。
そのようなサイトにせっけんや合成洗剤のことを語る資格はありません。